日本刀の観方
とてもざっくりとした題ではじめましたが、日本刀の観方をざっくり書いていきます。
日本刀ってどんなもの?や用語などは、ネットでも色々なところに情報がございますので割愛します。
ウィキペディア読んでください。
刀は「手にとって観る」のが基本です。とはいえ、初めのうちはどの様に観ればよいか分からないと思いますので、簡単にご紹介いたします。
≫手にとって観る
1. 指輪、時計をはずす
指輪や時計は、刀に傷をつけてしまうおそれがあるので、観る前に外しておきましょう。刀は鋼で出来ておりますが、実は簡単に傷付いてしまう繊細な物なのです。基本的に刀を持つ際は、「傷をつけない」様に気をつける事になります。
2. 刀礼
手に取る前に、刀に一礼しましょう。
3. 持つ
刀を持つ際は、茎(なかご)だけを持ちます。刀身(光っているところ)は素手で触れてはいけません。手の汗や油で錆びてしまいます。
鑑賞の際は、刀の脇にネルというやわらかい布が置いてありますので、これを刀の棟側にそっと当てて支えます。落とさないよう、茎をしっかり持ってください。
4. 観る
刀身を立てて姿を観たり、白熱灯にかざして地鉄や焼刃を鑑賞します。色々な角度から光を当てて観ると、様々な鉄の表情が浮かび上がります。こればかりは実際に観ないと実感がわかないものです。
5. 置く
観終わったら、刀身を刀枕(クッション)にそっと置きます。棟寄りからそっと置きましょう。反りの高い刀は、切先を当てないように気をつけます。
6. 刀礼
最後に刀に一礼します。
手にとって観る場合、おおよそこのような流れです。「刀を持つ」なんてこと、普通に生活しているとまず経験することがありませんが、特別に変わった事をするわけでもなく、それほど構える必要はありません。
≫ガラス越しで観る
美術館などでガラス越しで刀を観る場合、絵画を見るように真正面に立って観ても、地刃は良くみえません。
手に持って観る場合は刀を動かしますが、ガラス越しの場合は人間の方が動き回って、刀身に当たる光の角度を変える必要があります。ガラスになるべく近づいて、色々な角度から照明を反射させる様にすると、良く観えます。
とはいえ、ガラス越しで観る刀は、同じものを手にとって観るのと比べ、その良さの半分くらいしか伝わりません。